中江へ初めてご来店するお客様へ

桜なべ中江とはどんなお店? ~下町の"蹴飛ばし屋”です~

 

創業110年の老舗・・・と言っても、元々は下町の"蹴飛ばし屋”です。

機嫌の悪い馬が後ろ足で蹴飛ばすことから、昔は桜肉料理の店を「蹴飛ばし屋」と呼んでいました。

 

「桜なべ」は明治の頃、吉原遊廓で遊びたいけど金のなかった客が自分の乗ってきた馬を吉原近辺の商家に売り、遊ぶ金を作ったのですが、馬を売りつけられたお店は困ります。そこでその頃、文明開化のグルメとして横浜で「牛鍋」が流行っていたことから「牛が美味しいなら馬も美味しいかも」と、売りつけられた馬で鍋を作ったのが大成功。桜なべは吉原の「流行グルメ」となり、遊廓行き帰りの粋客がファストフード感覚で食べたものでした。最盛期には吉原大門前の通りに20軒以上の"蹴飛ばし屋”が並んでいたそうです。

ちなみに「馬力をつける」という言葉は、この吉原で桜なべを食べることが語源です。

 

中江の鍋が浅いのは、ファストフードのようにサッと煮てサッと食べる明治の頃からの伝統です。

現在は、そこそこ高価な価格になってしまい、大変申し訳なく思っておりますが、元々は気軽に食べる下町のお店ですから、ジーパンにTシャツ、サンダル履きでご来店していただいてもかまいません。

楽しく、美味しく、中江をお楽しみいただきたいと思っております。

 

店内をごゆっくりご鑑賞ください ~店内はまるで博物館~

 

お席について料理が運ばれるまでの間、お席にごゆっくりお座りになりながら店内を見回してください。

一階の壁には、「谷文晁」作と伝えられる大きな4枚の馬の絵があります。春夏秋冬の馬を表現したものです。その上には「武者小路実篤」直筆の詩が扇子に書かれています。それから当店の二代目店主が描いた「牛負けて馬勝った」の絵、他にも大作曲家「團伊玖磨」先生のサインや名人「十一代目市川團十郎」のサインなどが飾られています。皆様(谷文晁以外)中江の常連様でした。

 

二階には、「菊正宗の古いポスター」があり、菊正宗の重役だったお客様から「本社にも無いから譲ってくれ」とお願いされました。二階は宮大工の匠の技が光る「松”桜”竹梅の欄間」や今では大変貴重な「黒檀の床柱」など、建築として珍しいものがあります。

谷文晁作と伝わる「四季の馬」実篤直筆の詩松”桜”竹梅の欄間

半生の桜色が食べ頃 ~桜肉は煮過ぎないように~

 

桜肉の語源の一つに「軽く火が通り桜色になった頃合いが美味しいから」という説がある通り、桜鍋の肉は半分ほど煮えたミディアム・レアが一番美味しい食べ頃です。

桜鍋は明治のファストフードで、吉原遊郭行き帰りの粋客がサッと煮て、サッと食べたものでした。だから火が通りやすい浅い鍋なのです。桜肉は煮込むと固くなるので、桜色になった肉はどんどんお召し上がりください。

 

バラ肉だけはじっくり煮込む ~脂の旨味が鍋を美味に~

 

鍋の真ん中にバラ肉があります。サッと煮て桜色が食べ頃の桜肉ですが、バラ肉だけはじっくり煮込んでください。バラ肉の脂が割下に溶け出し、鍋に旨味が広がります。そしてじっくり煮込んで飴色になったバラ肉は旨味のかたまりです。ごく稀に黄色いバラ肉をお出しすることがあります。これは「黄あがり」と言い熟成し、よく肥えた馬のバラ肉で、たいへん貴重なものです。黄色いバラ肉があったらラッキーです。

 

肉を食べてからザク ~肉の旨味でザクを食べる~

 

桜鍋にルールはありませんが、美味しく食べるコツとして、まずは肉をお召し上がりください。そして空いた鍋にザクを入れて煮ます。肉の旨味が溶け込んだ割下で煮るネギやシラタキはたいへん美味しくなります。ザクを入れるとザクの水気で味が薄まるので、割下で味を直してください。

 

鍋のシメには「あとご飯」 ~中江で一番美味しい?~

 

鍋を食べ終わったら、シメは「あとご飯」です。

「あとご飯」とは、食べ終わった鍋に溶き玉子を入れ強火でふんわり仕上げ、それをご飯にかけて食べる「玉子丼」のようなものです。

「中江で一番美味しい物はあとご飯」とおっしゃるお客様がいらっしゃるほどで、肉や野菜の旨味が溶け込んだ割下とふんわりの玉子が絶品です。お腹いっぱいでも「あとご飯は別腹」というお客様も。

お申し付けいただけばスタッフがお作りしますので、ぜひ「あとご飯」をお召し上がりください。

                ご来店前にこちらの動画で予習されるのもお勧めです。

 

桜肉と飲み物の相乗効果 ~酒にもこだわってます~

 

当店のお飲み物は桜肉料理に合うものを選んでおります。純米酒は、全国の酒蔵の中から古来より続く製法で造られた本物の純米酒。ワインは、馬肉を食べる文化があり世界的にも高評価のシチリア産ワインを揃えました。また、生ビールは日本料理店には珍しい「レーベンブロイ」ですが、これも桜肉に合うコクのあるものです。桜肉と飲み物が互いに美味さを引き出し合う相乗効果をお楽しみください。

 

肉の違いを楽しむ ~桜肉の味わいを極める~

 

当店では5種類の桜肉をご用意しております。それぞれに味わいが違うので、ぜひ食べ比べをしてみてください。例えば、3名様でいらっしゃったときは、ロース1人前、バラ1人前、霜降り1人前といったように種類の違う肉をご注文いただけます。コースでも同じように肉の種類を変えることができますので、ご遠慮なくご注文く

ださい。また、馬刺しと馬刺し握り寿司は食べ比べができる盛り合わせをご用意しています。鍋で煮た味わいと生の味わい、それぞれで肉の違いをお楽しみください。

 

それではスタッフ一同、ご来店を心からお待ち申しております

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